何でもいいから、頭の中に言葉を浮かべてください。浮かべました?そしたらそれを口に出して言ってみましょう!せーのっ
どうでした?ちゃんと言えましたか?ここでミスされると話が続かないのですが・・・
私たちの行動は、ほとんどすべてが脳によってコントロールされています。脳で判断された事が神経を通して筋肉などに伝わり、行動になります。そんな当たり前なこと、言われなくてもわかりますよね。だから私たちは普通、言い間違いをしたり、予期せぬ行動をしたりすることが、ほとんどありません。逆に、言い間違えや予期せぬ行動をする時には、その前に、かならずその行動を引き起こした原因が、脳内にあります。これを「錯誤行為」と言います。錯誤行為は、集中力の欠如や、データ量が脳の処理能力を超える時などに起こりやすくなります。
これを演奏に置き換えて考えてみましょう。
曲の出だしが、「F」の音だとします。このFを確実に出すために、皆さんがやることは、頭の中で完璧な「F」の音をイメージし、鳴らしてみることです。それができたら実際に音を出してみましょう。頭の中の音が「F」なのに、DやBなどそれ以外の音が出る方がおかしいでしょう?楽器で音を出し曲を演奏する時には、この作業が連続するだけです。だから絶対にミスをする訳がありません。ミスをするのは、技術的な問題ではなく、頭の中のミスなのです。「ミスしたらどうしよう?」とか、「曲のあの部分は、難しいから失敗するかも・・・」というように、出さなければならない音以外のことを考えるから、かえってミスをしてしまうのです!!
例えば凄く凄く好きな人に、ついに「好きです!」という時には、そのことを一生懸命に考えて「好きです」って言うでしょう? 少なくても「お前のことが嫌いだ!」とは言わないはずです。ミスをするのは、その曲や音楽を、本当に愛しきっていない結果なのかもしれませんね・・・。
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