水ぐもは可能か?
- C 表面張力を利用したもの
- 例) アメンボウは、水に浮いて泳ぐ。1円玉を水にそっとのせると浮く。
- D 反作用を利用したもの
- 例)トカゲの仲間のバシリスクは、後ろ足が長くて強く、指を広げて水面を走 り、敵から逃げる。
- E 浮力を利用したもの
- 例) 船が水の上に浮かぶことができる。魚や鯨が浮いてくることができる。
- これらを見ると、「表面張力を利用したもの」は、ごく軽いものしか浮かせられないようなので、水ぐもの原理としては考えなかった。また、「反作用を利用したもの」は、体重の割には大きくて力強い足が必要である。それに、忍者が静かに忍び込む方法としてうるさすぎるようなので、これも水ぐもの原理としては考えなかった。
- ある程度重いものを浮かせることができる方法、たとえ力をかけていなくても、静かに浮いていることのできる方法として、「浮力を利用したもの」が有効と考え、水ぐもに挑戦することになった。
ねらい 船に積める荷物と船の体積はどの様な関係にあるか。
方 法 100,200,300ccのビーカーの外の体積と、ぎりぎりでどのく らいの荷物(砂)が積めるか調べる。
結 果
ビーカーの体積 [cm3] |
ビーカーの重さ [g重] |
荷物の重さ [g重] |
ビーカー+荷物の重さ [g重] |
|
100ccのビーカー | 160 160 160 |
62 60 62 |
104 102 108 |
166 162 170 |
200ccのビーカー | 280 280 280 |
98 98 84 |
195 200 188 |
293 298 272 |
300ccのビーカー | 450 450 450 |
153 150 154 |
336 340 330 |
489 490 484 |
図1 ビーカーの体積と浮力の関係
考 察
浮力は、船の大きさ、すなわち船がおしのけた水の重さに比例する。
例 100g重を浮かせるには、100cm3 の船が必要。
1kg重(1000g重)を浮かせるには、1000cm3 (1リッ トル)の船が必要。
写真2 タイヤを利用した水ぐも
図2 25m歩くことができた水ぐも4号
図3 水ぐも5号の底のヒレの様子
写真4 水ぐも5号の底の様子
写真5 水ぐも4号にローリング防止の板をつけ前後させたもの