おやじの出番

横山小学校長

友染和子

梅雨明けが待たれるこの頃子ですが、明日から子供たちにとって待ちに待った楽しい夏休みです。
今年度は、複式学級が始まり教職員も少なくなってのスタートでしたが、保護者の皆様や、地域の
皆様方の力強いバックアップによりまして、順調に教育活動を進めることができました。特に大石田町の学校対抗PTAソフトボール大会では
3年連続優勝の快挙を遂げ、また校内PTAソフトボール大会で見せてくれた若々しい身のこなし等に、お父さんお母さんパワーのすごさが感じられ心強く思ったしだいです。

6月の校内マラソン大会には多くのおじいさん、おばあさん方が応援に駆けつけて下さりお孫さんはじめ子供達みんなに寄せてくださった声援、厳しい勝負の中にもほんわかとした雰囲気が感じられました。また、地域の先生として宮川久先生には4年生以上に絵の指導をしていただき、最上川の写生に取り組みました。そして、ゲートボールクラブの子供たちは町のゲートボール協会の方々に指導していただく等、横小っ子がすくすくと育つための土壌はとても肥沃です。私たちも時には水や、日光、添え木の役目をにない健やかな成長を見つめていきたいものです。

しかし、ひとたび外に目を向ければ青少年が関わる信じられないような事件が続発しており、子供たちを被害者や加害者の立場から守るためには、これまでのような取り組みだけでよいのだろうかと深く考えさせられます。

現代はストレスの多い時代と言われますが、極端な言い方をすれば、いつの時代でも人は生きるのにストレスを抱えていたものと考えられます。たとえば、戦時中などは食糧不足は言うまでもなく、命の危険に直面しているストレスがあったはずです。そして今、子供たちは豊富な物や情報に囲まれ、なかなか自己を確立しにくい事へのストレスを感じているのではないでしょうか。欲求不満に対する耐性が弱まってる事が心配されます。子供は自分のわがままな思いをかなえてもらいたい反面、毅然と立ちはだかる大人の知恵や力を無意識のうちに求めております。悔し涙を流させてくれる、そしてしっかり道を示してくれる、親や教師の知恵や力強さの中に救われるのではないでしょうか。

筋道の通った教師の叱責と、おやじの威厳も健全育成のための大切な良き土壌なり。

 

長崎の事件後、6年生全員に率直な思いを聞いてみました。

 


     小さな駿君を突き落とすなんて絶対その人変だと思う。(女子)

     僕があのニュースを見て、中学1年生が殺すなんてどういう頭をしているのだろうと思った。もしかしたら僕も中学1年生になったらこうなるのか怖いです。(男子)

     殺してしまおうと考える前に殺した後どうなるのかと先に考えないといけないと思う、殺すのは簡単にできるものなのでしょうか。(女子)

     僕もあと少しで12歳だから、こんな事をしないようにしたい。(男子)

     人を殺したのに14歳でないと逮捕できないなんて変だと思う。(女子)

     12歳になるのが怖い。(男子)

     12歳ぐらいの人を危ないと言うけれど、私たちは人を殺してもいないし、そんなことをするのは一部の人だけなのでひどいと思う。(女子)

     「むかっ」として人を殺すなんておかしいと思う。(男子)

     僕と同じ歳の人が子供を殺したなんて思いたくありません。(男子)

     生まれて4年しかたってない小さな命、とても大切で弱いもの壊れやすいものだから奪っていけないと思う。(女子)