パレスチナ
それは長らく紛争の続く地域です。
歴史、宗教、人種、さまざまな要素が複雑にからみあい、いわば人類が抱える問題のほとんどを内包しつつ、紛争はすでに数十年に及んでいます。
その意味においてパレスチナの和平は、私たち人類が考えなければならない課題だと思うのです。
しかしその問題の深さは重く、一朝一夕で解決できるものではありません。
だから私たちは現在を生き、その未来を担う子どもたちに、心のケアを提供することで、少しでも和平への手伝いができないかと考え、03年5月、パレスチナに事務所を置き、支援活動を始めました。
現地で駐在およびコーディネートの仕事をしているのは寺畑由美さんです。
彼女の日々の活動の中から見えてくる「今」のそして「生」のパレスチナの状況を日誌の形式でお届けします。
そしてパレスチナ問題に対する正しい知識と関心を、この場を通して広げていければと願っています。
事務所があるのはガザ地区のラファという街です。
南をエジプト国境に接し、東と西の2方向をイスラエルの入植地に囲まれたこの街はHot Spotと呼ばれ、もっとも危険な地域と言われています。
そこに暮らす13歳から15歳くらいまでの子どもたちに「社会心理的ケア」を提供するのが活動の主体ですが、これは、さまざまな学習や遊び、活動を通して、心の中に豊かさや平和に対する意識を育てていくものです。
最低でも3年は、この地で頑張りたいと思っていますが、皆さんもぜひ応援してください。
桑山紀彦(地球のステージ)
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