モハマッド・アル・サタリ(14才)
朝の6時に目が覚めた。とりあえず学校に行くために支度をして家を出たけど、内心学校になんて行きたくなかった。通学途中、友だちのビラールに会った。戦車が近くにいてこの場所は危ないから逃げた方がいいぞ、と忠告したけど、ビラールは僕の忠告を無視して、代わりに僕も一緒にいるように説得してきた。
戦車やブルドーザーに向けて、手榴弾を投げる男達が数人現われた。ビラールと僕は彼らを見たりしていた。突然発砲の音がして僕らはびっくりした。僕らは逃げた。逸れてしまったビラールを探そうとしたけど、すぐには見当たらなかった。すると、ビラールの身体が地面に落ちていくのが見えた。彼の頭から血が流れていた。僕は彼のことが心配で泣いてしまった。近くにいた男たちに叫んで、一緒にビラールを担いで車に乗せてもらった。
ビラールの容態が危ないのは分かっていた。男達は、ビラールが殉教者になった、と言っていた。僕は病院に行ってビラールのことを聞いてみた。病院は、ビラールは重傷だと言っていた。ビラールのことを心配しながら僕は家に戻った。
数時間後、激しい銃声が聞えてまたびっくりした。外に出てみると、救急車が近づいて来ると、銃声がひどくなって、僕は救急車の後ろに隠れた。そのすぐ後に隣近所の家に行ってみると、家の前で3人が地面に倒れていた。二人は女性で、そのうちの1人はすでに死んでいた。その女性と、撃たれていたけどまだ生きていたもう1人の女性を担ぎ出すのに協力した。三人目は重傷だった女性の小さな息子で、彼も重傷だった。
勇気が湧いた時に絶対復讐してやる。そう思いながら、戦車が止まっていた場所に戻ってみたけど、その時にはイスラエル軍はたくさんの家を壊し終わってもう撤退してしまっていた。道には水道のパイプが破壊されていて、電柱も倒れていた。
僕たちはまだビラールのことが心配でならない。周りの人がビラールは死んだ、殉教者だ、と噂しているのを聞く度にビラールのお兄さんのところにいって、ビラールの様態について聞くけど、ビラールのお兄さんは「ビラールはまだ危ないけど、まだ生きているよ」と言ってくれる。それを聞く度に、僕に神様に感謝の言葉を言う。
今回の侵攻は今までの侵攻よりひどかったと思う。兵士はたくさんの家を壊していったけど、その中に僕の友だちの家も含まれていた。
将来、たくさんの武器を持ちながら復習できることを夢見ている。敵がパレスチナから出て行く日が来るのを願っている。
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