Voice &『論』オフ会ならびに勉強会レポート

 さる9月15日に鶴岡市菱津の農家本間良一氏が建てたログハウス「ヴィリジ」において、Voice &『論』両サイト主宰の政治を学ぶミーティングが開催されました。その概略を報告したいと思います。

 当日はVoice &『論』両サイトで呼びかけた人のうち、約20名が参加して11時から、昼食をはさんで6時間にも渡る活発な論議が行われました。参加者は20代から40台まで、職業も自営業・地方議員・医療従事者・大手企業勤務・農業・設計事務所経営・デザイン・IT関連など多種多様なメンバーでした。前半は全員でのフリー・ディスカッション、後半は加藤紘一代議士から現在の政治状況の中での論点をお話していただき、それを受けての質疑応答という2部構成でしたが、司会進行が少しまとめようとし過ぎた為か、議論がさらに膨らむきっかけを失った場面もあり、今後の運営で反省が残ったかもしれません。


1.フリー・ディスカッション

 11時に開始したフリー・ディスカッションの最初に全員の自己紹介をして、用意したアンケートでそれぞれにどのような課題を話し合っていきたいと考えているのかについて記載してもらった。初回なので集まったメンバーがどのようなテーマで今後議論を深めていきたいと考えているかについては主宰者側としても手探り状態でした。

 かなりの人が今後の行政のあり方への関心が高いようで、広域行政や民間とのタイアップなどを通した効率化を図る必要性を感じている様で、参加したメンバーの中で実際に議員として活動している人から、現状の仕組みの普段私達が理解していない部分について解説してもらいながら、議論を進めてみました。全国での様々な試みなどにも話が及び、地方自治に対する問題意識は参加者の中では相当理解が進んでいるように思いました。今後、具体的な改善策をシュミレーション出来るような議論の積み重ねが出来るように企画してみたいと考えています。

 次に地域の今後の活性化に何が必要と考えているか?という設問を提示してみたところ、意外なまでに従来までのやり方に対して否定的な意見が出され、これからの発展にどのような価値観を求めるべきかという議論がまず必要では?という考えのメンバーが多かったようです。また、実際に中国との業務的な連携を始めているメンバーから、自分達の小さな殻でしか物事を見ないでのやり方では上手くいかないとの厳しい認識も示されました。千年続けてきた事をまた千年続けるような長い視点での発展を考えるような地域を目指す人もいるとの発言もあり、今後面白い展開がありうるかと感じました。


2.講演及び質疑応答

 今後の地域を考える塾的な集まりを模索したいとの主宰者側の考えに、加藤紘一代議士が、忙しい日程の中にもかかわらず、2便の飛行機にて出席くださいました。メンバーの顔を見渡して、「いろいろな人がいるね。」という感想を述べられた代議士に、3つのテーマについての講演をお願いして、1時間半ほどお話いただきました。

 テーマは
(1)日本人のidentityとは?
(2)中国という国が今後日本に及ぼす影響
(3)構造改革の先に見えるシナリオ

の3点です。

 丁度ロシアから戻られたばかりで、ゴルバチョフ氏と国際政治の様々な議論をされていた時にアメリカでの同時多発テロの事件が起こり、予定を早め帰国されたという時期でもあり、自然と話題としてはその事からの様々な分析から始まりました。以前から日本人が21世紀にどのように生きていくかを考える為には、自分達のidentityをしっかりと見つめなおす必要があるとの考えを示されていた代議士ですが、今回の事件でさらにそうした認識を深くしたとの事です。自然との一体感を持ちながら、自分達のidentityを固めてきた民族ではないか、との認識から今後の日本のあり方、発展モデルを構想しているというお話でした。

  中国の関連では、先ごろの李登輝・陳水扁という台湾の新旧のリーダーとの会談のエピソードを紹介しながら、中国が政治的・経済的にどのように変わりつつあるのかについて話されました。年収が5000ドルを越えた国の国民を抱えた時に、中国の政治のあり方は変わらざろう得ないとの見通しで李登輝氏との意見が合致したという事でした。無尽蔵に近く低い給与で働く就労人口を内陸部に持つ中国のこれからには、脅威的な経済潜在力がある事に日本が抗していくには、知的所有権における戦略が欠かせないとのお考えでした。

 構造改革に関しては、その先のシナリオを本当に描ききっている政治家は現段階ではいないとの事でした。ただ、今のシステムを壊す人、次にシステムを作る事をする人は一人で全てを為していくレベルの改革ではないとの認識から、これからしばらく改革の歩みが必要との話でした。雇用のあり方等で国民が改革を支持できなくなると改革が危うくなるとの認識を示され、円レートの事や、東西冷戦が終焉を迎えた事の経済構造への影響などへの考えを話されました。

 講演を受けて、参加者から活発な質問が出て、代議士には丁寧にお答えいただきました。政治の動きに対してワイドショー、新聞、インターネットなどのマスコミがどのような影響を今の時点で及ぼしているのか?という事などにも話が弾み、分かり易さとともに政治家の言葉は長持ちする内容が求められるとの話には、真剣な政治姿勢が感じられました。雇用を守りながらも競争力を維持する為に高コスト分野に対する構造改革を急がないと、中国などに対抗できないのではといった参加者からの意見などに耳を傾けていただきました。所々に絶妙なユーモアをはさみながら、人の話を丁寧に聞いて核心を外さない話をしていただき、参加者は大いに満足した企画となったと思います。今後、定期的な議論を積み重ねていく時に塾頭としてご指導いただく事と、塾の名前を付けていただく事も了承いただきました。


【個人的な感想】

 今回お声をかけた人の中でも、どうしても予定が合わず出席出来なかった人もいましたが、今後も継続的に企画していきたいと考えていますので、出来るだけ顔を見せていただければと思います。地域に自分達で真剣に議論しながら学ぶ塾のようなネットワークが必要と、Voiceの佐藤玲子さんと話し合っていたのですが、まずは第一歩を踏み出せた気がします。政治を真面目に捉えてみようとの意識を持っている人に、こうした集まりをする事を話してみると、「おもしろそうだね!」という反応とともに参加するとの答えが返ってきました。実際様々な議論をしてみると、各人が地域の事やこの国の事を本当に心配している事を実感しました。加藤紘一代議士及び愛子夫人には本当に多忙な中で、会に参加していただくとともにこうした活動に対してご理解をいただきまして、有難うございました。時代の変わり目に塾のような自由にみんなが喧喧諤諤論じあったり、学びあう場が何か必要になる雰囲気が高まる気がします。そうした一つの試みとして、2つのサイトを中心に何か出来ればと思っています。少し見守ってみてください。



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2001.02.27 YOUNG VOICE IN SYONAI報告

去る2月27日に鶴岡にて行なわれた「加藤紘一がゆく! 新しい日本をつくろう」(YOUNG VOUICE IN SYONAI)の報告が遅くなってしまい、大変申し訳なく思っています。

当日は予定の30名を大きく上回る48名ほどの方に参加いただきました。当日飛込みで見えた方でお断りしてしまった方もいます。主宰の主旨は普段政治に距離感を感じている若い人や女性の方に加藤代議士のお話しを聞いていただき、素直な疑問などを投げかけてみる事で、少しづつでも政治に対する関心を高めていただければ、という物でしたので、女性や若い人の比率が高く、代議士にしても普段と少し勝手が違う集まりだったかもしれません。

そうした構成を頭においた、少し噛み砕いた代議士のお話しを30分伺った後、質疑応答に約1時間30分丁寧に対応していただきました。
最初のお話しでは、この行脚に中から感じられた国民の変化に永田町が気づいていないかもしれないとの懸念を表明するとともに、そうした意思疎通の無さが今の閉塞感の原因の一端との話でした。基本的にはこの国は大丈夫な潜在能力を持っているけれども、変革を成し遂げないと歴史の隅に追いやられてしまう事への危機感を持って行動している、との持論が展開されました。若い人が年金等の問題を不安に感じている事は、この国の活力を損なう事、産業競争力を持つための仕組み作りを一生懸命している事などを、聞いている人に分かるように工夫して話されているのが,よく分かりました。

その後の質疑応答では、
・財政再建   ・地方分権   ・公務員給与   ・政局
・自民党   ・401k   ・ワークシェアリング
・政治とお金   ・首相公選   ・エコロジー   ・インターネットと政治


などのテーマで参加者と直接やり取りしていただきましたが、今の状況の中、公務員給与が高いのでは? などという実感からの質問には、難しい問題だとしながらも、今の問題を先送りしていけば取りくまなければならない局面があるとの認識が示されました。また、別の会で高齢者に介護料負担が増える事をどうするか? と聞かれたエピソードを紹介しながら、そうした負担は大事な負担であるから、是非お願いしたいと言っていました。その上で、そうした負担がみんなで支えあうために必要だと理解を求めるためにも、信頼される政治の姿を取り戻さないといけないと考えているとの事でした。

様々全国を歩いていて、甘い言葉しか言わないでいると、かえって信頼されない国民の意識の高まりを感じるとの言葉は印象に残りました。

時間の関係もあり、それぞれの問題に深く入り込めない部分もあり、こうした機会をまた作って欲しいとの参加者の声が多くありました。遅く始まった事から、その後場所を移して懇親の場には、半分ほどの人しか参加いただけなかった事は残念でしたが、そこでも様々真剣に耳を傾け、答えられていたようでした。

最後に自民党に今の状況から復活する自力が残っているか? ここしばらくが大切ではないかという認識が示された事は、本当に意味のある発言であると私なりに感じましたが、他の代議士はどのような思いでいるのでしょうか?


YOUNG VOICE in SHONAI/「VOICE」開催報告へ


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