ショッピング・ガイド

ネパールにはたくさんの手工芸品がある。例えば、手織りのカーペットや、宝石、手織りのショール、毛糸の製品、刺繍、タンカ、絵画、木彫、金属器、陶器、和紙、紙製品などがある。

木彫品 カトマンズ盆地のネワールの職人たちの得意とする所が木彫品です。カトマンズのお土産として、写真の額は窓の枠はどうでしょう。これらは値段も質もいろいろあります。ある職人は一日に三つの窓枠を作るし、こる職人は一ヶ月に一つのペースで仕上げます。窓枠や額だけではなく、神々の像だとか、エロチックな像、伝統的な人形、あるいは現代的なモチーフのものなども製作します。また、お客様のご要望にしたがって、デザインとか、仕上がりの質とか、指定どおりに作る特別注文も可能です。話は変わりますが、職人たちが使っている道具は、千年も前から伝わる伝統的な道具だそうです。

金属器 ネパールのもう一つのおすすめは金属で作られた作品です。数千ルピーの作品から、等身大の金細工をちりばめたものまで、いろいろあります。作られる方法は、まず、ロウで型を取って、それから砂型を取り、溶けた金属を流し込んで作ります。さらに、それを磨き込んだり削ったりして仕上げられるのです。その後は、宗教に応じて、あるいはお客様の指定されたように色づけさます。

グルカ・ククリ・(Gurkha Khukuri)ナイフは、もう一つのネパールの特産品です。グルカ兵が今でも利用していることで有名です。これも、デザインとか刃の硬さによっていろいろな値段のものがあります。特に東ネパールのチャインプール、ボージプール、ダンクタ周辺で作られるものが有名です。装飾用のナイフも作られています。

カーペット ヨーロッパでとても人気があるのがチベッタン・カーペットです。この20年間、ネパールで一番外貨を稼いでいるのがこのカーペットなのです。デザインは、伝統的なものから、ヨーロッパの優れたデザイナーの手によるモダンなものまで、幅広いデザインがあります。中でも美しいものは、初物間のコレクションとして珍重されるまでになっているほどです。現在、アメリカや日本のマーケット向けに、質とデザインが研究されて新しいマーケットの開発が進められています。このカーペットは織り方の密度が三種類あって、それが標準になっていて、カトマンズのタメル地区のような所にはたくさんのお店が軒を連ねていろいろなカーペットを陳列しています。、もちろんメーカーでは特注品の製作も喜んでお受けします。

タンカ(Thangkas)とパウバ(Paubhas) 過去何百年にもわたって東アジアの寺院や僧院、そして熱心な家庭では、宗教画が珍重されてきました。特に、チベット密教とネパール仏教スタイルの細密画は、宗教画が過去のものではなく、神々への捧げものとして実際に活用されていた時代のものが今でも生きているものとして貴重なものなのです。これらの絵を見ると、この世の出来事、例えば、地震、火事、雪、洪水、収穫、太陽の光、といった自然の事象が、天国の神神の気分で左右されているのだという信仰心を当時の人たちがもっていたことが良く分かります。

これらの細密画の価値は色使いやデザイン、仕上がりのレベルでさまざまです。神々の生きた力はこの絵の素晴らしさによって引き出すことができると信じられていました。そしてその神秘的な力を引き出すのは数学の方程式のようなものとして考えられていましたので、その絵の幾何学的な模様が非常に重要になるのです。これらの細密画の値段は、観光客向けの簡単なものであれば2ドルくらいからありますが、金縁の本格的なものは200ドル以上もします。

宝石と貴金属 ネパールはクベラ(Kubera)の国といわれています。クベラとは、おなかの大きな、地下世界の宝石や金銀財宝を守る神様です。ですから、ネパールの金細工、銀細工の職人は世界的にも優れた技術を持った人たちが多くいるのです。特にネワール族の職人さんは、600年以上にわたって、世界中のコレクターや王族の人たちのために精巧な作品を作りつづけてきました。ですから、あなたがもし、自国よりもずっと安く宝石や金銀細工の宝を手に入れたかったら、ネパールこそ、最適な所です。

ネパールで一番珍しい宝石は、東ネパールで出るtourmalineというものでしょう。その色は、ピンク、サンセット・ローズ、ピーチ、ゴールド、アンバー、グリーンなどの種類があります。特に珍しくネパール遺骸では見つかっていないのが、ライム・グリーンのもので、また、一つの石に二色以上は行った珍しいものもあります。最近見つかったレモン・イエローのものも極めて美しいなものです。

宝石の質を見分けるのは難しいことなので、買う時には十分注意されることをお勧めします。特にネパールではトパーズは採れませんから。yellow citrineをネパールで「ゴールデン・トパーズ」と呼ぶので気をつけなければなりません。それ以外の宝石としては、Tourmaline, Afghanistan lapiz lazuli, aquamarine, sapphire, blue kyanite cabochons, amethysts, and turquoiseが宝石店でよく見かけられるものです。

ネパールの庶民にとって、金と銀細工製品は大変ポピュラーなものです。指輪、ネックレス、ブレスレットなどを、ネパールの職人は短時間に作る技術を持っています。たいていの宝石店では、金と銀のカラット数を教えてくれるはずです。

ミティラ(Mithila)絵画 インドではマドゥバニ(Madhubani)絵画、ネパールではジャナカプール絵画と呼ばれるミティラ絵画は、元々は南ネパールの女性が日常的に描いていたものでした。この壁画は実は女性たちがお祭りのために家の壁を飾るために描いたのがその始まりでした。ですから雨や風、日光にさらされるとすぐ色褪せてしまいますが、それはそもそもお祭りの間くらいもてば良いからなのでした。

1960年代にアメリカのエラ・ライマン・キャボ(Ella Lyman Cabot Trust)財団の援助を受けて、ジャナカプール女性芸術プロジェクトがスタートしました。この伝統的な絵を利用して伝統を守ると共に、絵を販売して、女性の生活向上に役立てようというのです。プロジェクトが絵を描く道具やスタジオを提供しました。以来、紙に描かれたミティラ絵画は伝統的な題材を越えて、人々の日常の生活を描くようなものまで製作されるようになりました。農村部の女性は元来家や家事、農作業に縛り付けられていたのですが、このプロジェクトを通して、女性たちがその才能を評価され、合わせて自分の収入も得ることができるようになり、彼女たちの生活はとても豊かになったといえるのです。

手織り製品 カトマンズ盆地では手織りの綿の生地がたくさん織られています。特に原色で、太目のチェック柄のものが有名です。カトマンズのいたるところにある生地屋さんの店先で見ることができますよ。西ネパールに住むマーガル族の人たちは、南部のジャングルに生息している野生の蚕から採れる絹糸を使って絹織物を織ります。トゥッサーと呼ばれるネパールでも最高級の絹は普通の絹のような光沢のある輝きではなく、ナチュラルな光沢を放つので非常に高級感があります。また、カトマンズのネワール族と東ネパールのライ族の人たちは、古くから伝わる型押しプリントの生地や和紙の生産を今なお続けています。それらは新しいモダンなデザインの商品にも利用されているのです。

紙製品 伝統的なネパール紙は、日本の和紙に似ています。これは、ネパールの奥地で採れるロクタ(lokta)と呼ばれる植物の皮の繊維から作られます。とても丈夫なものなので、今でもネパール政府の公文書にはこの紙が利用されています。タメルやパタンのお店には、この紙で作られたメモ帳や、ノート、日記帳、カレンダー、それに電気スタンドのかさなどがあります。

バスケット タライの方では、つるで編んだバスケットを日常的に利用しています。また、装飾用の編んだかごも使われています。利用する目的に応じてさまざまなサイズとデザインのものがあります。例えば、バリ・ピッチャ(baji picha)と呼ばれるものは、糒を入れるのに使われますし、ダレハ(daleha)というふた付きのものは、物をしまっておくために用いられています。

ジュート製品 タライ地方で採れるジュートはネパールの重要な輸出品の一つです。国内でも編んでかごや袋にしてよく利用されています。以前は、ネパールの女性が子どもを出産した後にジュートで編んだ靴を履いていました。それを履くと清潔に過ごせると信じられていたのです。

骨董品を持ち出す際のご注意 ネパールでは歴史的遺産を保護するために、骨董品の国外への持ち出しは制限されています。考古学局による検査を経て許可を取らないといかなる骨董品も持ち出すことはできません。ですから、古いもの、骨董品を買う時には、旅行社やお店の方に相談して、必ず考古学局の許可証をもらうようにしましょう。この役所は、シンハ・ダルバール(Singha Durbar)の南側のラムシャハ・パト(Ramshah Path)に面したNational Archives Buildingの中にあります。

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