パタン(PATAN)

古都パタンはバグマティ川向こう、カトマンズの南東約5キロのところにある。この町には仏教のややヒンズー教の寺院や遺跡に満ち溢れている。寺院の入り口にはブロンズの門があり、守り神のすばらしい彫り物が施されているのが見られる。この町の人たちは彫刻などの職人として名高く、彼らの作った芸術的な作品からパタンは、別名ラリトプル(Lalitour)とも呼ばれている。

パタンのダルバール広場(Patan Durbar Square) この広場は有名な建築物を誇っている。その中でも、クリシュナ寺院(Krishna Mandir)はネパールの石像建築物としては最も有名なものである。ここには、ヴィシュヌの化身であるクリシュナが祭られている。クリシュナはマハバーラタ戦争のときにPandavsを助けて世界の正義のために戦ったといわれている。建物の壁面には、アジアで最も優れた神話であるマハバーラタ(Mahabharat)からの物語が刻まれている。


ビムセン寺院には精巧な細工の金属彫刻が見られる。ここはパンダヴの兄弟であり、勇敢なレスラーであったビム(Bhim)を祭ってあり、ネパールのビジネスの神とされている。一番優れた金属彫刻が見られるのは、何といっても、ゴールデン・テンプルとして有名な(ヒラニャ・ヴァルナ・マハビハール(Hiranya Varna Mahabihar)である。これはネワール族の僧院で、曼荼羅や、14世紀の仏像、経典が収められている。正面のファサードはブロンズで覆われている。また正面入り口の石造の門の天井には、石の曼荼羅を見ることができる。これらはSilakarと呼ばれる人々の手によるもので、彼らの子孫は今日も木彫の制作に従事している。さらに興味深いのは寺院の四隅にある四つの金属製のサルの像である。ネパールの寺院では何百年も前から、サルの像が置かれているのだ。


スンダリ・チョーク(Sundari Chowk)にも、美しい木と石と金属の彫刻を見ることができる。このチョーク(建物に囲まれた中庭)にある大きな石の台座は、ある信心深い王様が、冬の凍るような寒い日も、モンスーンの雨の中でも、そこに寝て、修行を重ねた場所だと言い伝えられている。

ダルバール広場から少し離れたところには、マハボーダ寺院(Mahaboudha Temple)やウク・バハル(Uku Bahal)がある。それ以外にも、像の顔を持つガネッシュやシヴァ、ナラシンハ、タレジュなどの神々を祭る寺院が数多く建てられている。広場の周囲のとおりの両側には、今日でもなお仏像を作る人たちがたくさん暮らしている姿を見ることができるだろう。

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